蔵本−国分酒造株式会社 麹−米麹・白麹  原料−黄金千貫購入価格−\1,160(720ml)  購入年月 H19.5
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国分酒造が造る「純芋醸酎」が気に入ったので、購入してみた。「純芋醸酎」は芋で麹をつくり黄麹 で仕込まれていたが「いも麹 芋」も芋で麹をつくるが違いは白麹仕立てである。
 国分酒造のホームページでは「さつまいもの風味がダイレクトに感じられる芋焼酎で、非常にキレのある味わいが特徴です。お湯割りにしますと、さつまいもの甘みがグッと増し、またロックにしますと切れ味が増し、スッキリとした味わいになります。お湯割りとロックで違った味わいになりますので、そのあたりもお楽しみ下さい。」と紹介している。 
蔵本−国分酒造 麹−米麹・白麹  原料−黄金千貫
アルコール度数 33度 購入価格−\3,600  購入年月 H19.9

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 今年こそは購入しようと思い「いも麹芋」の取り扱いのある酒屋さんに数度通ってみた。二度目の訪問の時は「もう終わりました。」つれない返事が返ってきた。どうも入荷はしても、店頭販売の余裕はないようである。なんとしても購入したかったので、「国分酒造」さんとつながりが強いもう1軒の酒屋さんに電話をして確かめると、「明日から販売予定です。」と教えてくださった。早速、その酒屋さんを訪問すると店頭に置いてあった。ということで購入することができた。
 さて、ロックで味わってみた。「芋」というネーミングからもっと芋の薫りやこくを強く感じるものかと思っていたが、ロックのせいか、芋の香りは押さえられている。すっきりとして、すいすいとのどを通っていく。そしてのどを通すと、すっと香りが消えていく。芋の甘さはほとんど感じない。辛口の味わいである。
 なるほど、蔵本が紹介しているとおり、すっきりとしてキレがある。いつか、お湯割りも試し味わいの変化を楽しんでみたい。また、同じ銘柄で三年貯蔵のものがある。毎年9月頃に出荷されているのだが、昨年は買いそびれてしまった。今年こそは購入して、飲み比べをしてみたい。 
 さて「いも麹 芋 三年貯蔵」は麹米の代わりにさつまもを使ったもので、「いも麹 芋」の原酒を3年間貯蔵し、和水をせずアルコール度数33度での蔵出しである。
 早速、ロックで味わった。口に含むと、芋の薫りが口の中に広がり鼻から抜けてくる。舌の上で転がすと芋の自然な甘さを感じることができる。33度であるが、氷が溶けないうちに口に含んでも舌を刺激することなく、まろやかである。さすがに3年貯蔵の効果を感じることができる。33度の原酒であるが、その度数を感じさせない。しかし、調子にのって杯を傾けるていると、胸が熱くなってなってくる。やはり、33度である。氷が溶けてくると、表情が変わってくる。甘みが増し飲み口が優しくなる。すっきりとして、芋の薫りを感じつつのどを通すとすっと消えていき、キレがよい。時間と共に氷が溶けて行くと同時に、味わいも変わっていく。この変化を楽しむのもよい。

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蔵本−三岳酒造 麹−米麹・白麹  原料−黄金千貫
購入価格−\2,000  購入年月 H19.6
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 「愛子」は「三岳」を造る三岳酒造が造るものである。この「愛子」プライベートブランドでもないが、どの酒屋さんでも店頭に並ぶことがない。この「愛子」は三岳酒造がある屋久島の愛子岳からその名前がつけられている。「愛子」が造られたいきさつは、地元酒屋の活性化になればと、1999年12月に製造を依頼されて造られたそうであるが、2001年12月に、皇太子徳仁親王と皇太子雅子夫妻の第一皇の愛子様と同じ名前であり、人気を博し本格焼酎「愛子」は評判となった。詳しくは、本格焼酎「愛子」ホームページをご覧頂きたい。
 店頭に並ぶことがない「愛子」を入手できたのは、販売もとの有限会社寺田商店さんから送ってもらったのである。発注して半年待ちであったが、現在は発注できる本数は、減っている。
 10月に入って、開栓した。開栓して瓶の口に鼻を近づけて、くんくんと香りをかいでみた。すると、どことなくバナナを思い浮かべた。そこで、娘に「バナナの香りがするやろう」と掻かせてみると、「ぜんぜん、焼酎の臭い」と返した。どうやら、微妙な香りの違いがわからないらしい。
 ロックで味わうと、冷やされてバナナの香りはせず、クセのないほのかに甘い芋の薫りを感じながら、のどをとおっていく。すっきりして優しい口当たりである。アルコールの刺激感やピリピリする感じはせず、何杯でも飲める。
 芋焼酎に飲み慣れない人から、強い香りを好まない人にはお勧めである。私的には、もう少し個性がほしいところだ。
 今日はお湯割りで頂いた。ロックだとあまり香りやこくが立たないが、お湯割りだと一変する。口に含むと芋の自然な香りが広がり、口から鼻に抜けていく。舌の上で転がすとほんのりと甘さがひろがり、別物である。ロックだとすんなりとすいすいと、お湯割りだと香りとほんのりとした芋の薫りが楽しめる。いずれも、口当たりよく、軽めの1本である。
蔵本−渡邊酒造場 麹−米麹・黒麹  原料−黄金千貫
購入価格−\3,300  購入年月 H19.1

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 『濁りに意義あり!造りに歴史あり。濁っていることに意義がある。それが「無濾過・旭萬年」。余分なフーゼル油を丁寧に掬った以外は全くの無濾過。蔵人しか味わえなかった焼酎本来の極みをそのままお届けいたします。自家栽培のサツマイモ(黄金千貫)、「河内菌黒麹ゴールド」「宮崎酵母」等を原料に使用し、無濾過技術が発達していなかった昭和二十年代の焼酎の色あいや風味を再現したいと、祖父である当家二代目・渡邊一男が蒸留を担当しました。古きよき時代の焼酎の味わいを限りなく伝えたい、そんな想いをこめた一滴です。』とラベルに記してある。
 この表記から分かるように、無濾過であることがこの焼酎の特徴である。そして、無濾過であることで、ほんのわずかに濁っていることが分かるように、瓶が透明である。
 いつものようにロックで味わった。口に含んですぐに、芋の薫りがぱっと広がる。かなり、図太く骨太の香りとこくである。口の中で転がしてのどを通しても、香りの余韻は続く。芋のもつ甘さをわずかに感じ、やや辛口である。やはり、無濾過のためであろう、こくや香り強く感じ、芋の存在感を楽しめる1本である。
 今日は、寒くなって来たので、お湯割りで楽しんだ。お湯割りだと、ふぁと香りが一層花開き口から鼻にかけて、ほんのりと甘い芋の薫りが抜けていくる。舌の上で転がすと、芋の甘みを感じ、ロックとは表情が変わる。ロックだと辛口の印象であったが、全く違ってくる。ゆるゆると杯を傾けていくうちに、芋のもつ甘さと香りを満喫するうちに天にも昇る気持ちにさせてくれる。この、ゆるゆるとしてほんのりとした甘さは、人肌ぐらいに割ったお湯割りで、花開いたものである。なんとも、時間が止まり甘さと香りが至福の時を過ごさせてくれる。ロックを好む私だが「萬年 無濾過」はお湯割りを勧めたい。
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蔵本−岩倉酒造 麹−米麹・白麹  原料−黄金千貫
購入価格−\1,470(720ml)  購入年月 H19.4

 「月の中」同様にこの「妻」もなかなか目にすることがない1本である。岩倉酒造さんの焼酎はどれも出荷数が少なく、入手するのはとても難しい。今回入手したのは「月の中」と同時に購入できた。とても幸運であった。ネットでは4合瓶でさえ7,000から9,000円で販売されている。大変なプレミアである。誰がそんな値段で買うのであろうか。
 さて、ロックで味わった。「妻」を注いですぐに口に運んでも、アルコールのピリピリとする感じはせず、やさしい口当たりである。口の中に含むと、白麹のもつ華やいだ香りと優しさが広がってくる。その広がりはパットではなくほんのりとでも言おうか控えめとでも言おうか、ひっそりとして、内助の功、まさしく、「妻」と例えられる。ずっとそばにいてほしい、けっして前に出ることなく優しい味わいでほんのりとした芋の甘さも感じる。気がつくともう名4合瓶が空になってしまった。これは、なんとしてもまた1本手に入れ、そばに置きたい。できれば一升瓶で入手したいが、いつになることか。 
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蔵本−山元酒造株式会社 麹−米麹・黒麹  原料−黄金千貫 
購入価格−\974(720ml)  購入年月 H19.4

 職場の同僚が鹿児島に里帰りに行った土産にといただいた。この「黒 蔵の神」は「さつま五代」で有名な山元酒造が造っている。山元酒造のホームページでは『芋焼酎黒麹造り「黒蔵の神」は甘口の蔵付酵母に、黒麹を使用することで、黒麹特有の香り・甘み・うまみを一段と引き出しました。お湯割りでうまさがまし、水割りで飲みやすく、どのような飲み方をしても美味しく味わえる本格芋焼酎の逸品となりました。』と紹介している。
 半年経って開栓した。正直なところ量販店などにも置いてあり、とても安く購入できるので期待はしていなかった。しかし、ロックで味わってみて、自分の先入観が間違っていたことに気づいた。まず、アルコールのピリピリとする刺激感がない。量販される焼酎の多くはアルコールのつんとくる感じを覚えることが多いがこの「黒 蔵の神」には、この刺激感がない。口に含んでゆっくりとのどを通していくと、ほんのりとした芋の甘みを楽しむことができる。辛口でもなく、甘口でもないその中間ぐらいであろう。お湯割りも試してみたが、自分にはお湯割りは何となく角が立つような感じを覚え、ロックを勧めたい。4合瓶で1,000円を切る値段でおいしくいただけ、入手の容易さを考慮すると、とてもコストパフォーマンスの高い焼酎だ。
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蔵本−白石酒造 麹−米麹・黒麹  
購入価格−\29,00  購入年月 H19.10

 時々行く酒屋さんの大将が「これはおいしいですよ。」と勧めるので購入してみた。「黒吉」を造る白石酒造さんは創業明治27年であり、113年の歴史をもつ蔵である。この蔵で造る焼酎は全て甕壷仕込みであるそうである。この「黒吉」の特徴は、麹米に古代黒米を1部に使用していることや1次2次仕込みとも甕壷仕込みで木樽蒸留であることである。そして、いもづるの会のプライベートブランドであるので、販売している酒屋さんは少ないはずである。
 さて、いつものようにロックで味わった。氷を入れたグラスに「黒吉」を注ぐ。くるくるとグラスをくゆらせて口に運ぶ。グラスに黒吉を注いですぐに口に運んでいるので、ストレートに近いにもかかわらず、アルコールのひりひりとした感じがしない。ふぁと口の中にナッツのような香りが広がる。そして、ほんのりした芋の甘みも楽しめる。結構、はっきりとしたこくと味わいである。ゆったりとした気分でグラスを傾けているうちに氷が溶けて、より一層飲みやすく口当たりが優しくなって、ぐいぐいとのどを通してしまう。
 この「黒吉」は、結構濃厚で個性ある1本である。
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蔵本−株式会社 喜多屋  麹−米麹・黒麹 常圧蒸留 
原料−黄金千貫 購入価格−\12,50(720ml)
購入年月 H19.11

 「尽空」を造る「喜多屋」さんは、私が住む福岡県にある。大分や福岡は麦の産地なので、麦焼酎を造っている蔵がいくつかある。「喜多屋」では麦焼酎の他に芋焼酎も造っていて、福岡県で芋焼酎を造っているとは知らなかった。ネットで様々な焼酎のこと調べているうちに、この「尽空」は福岡県で造られていることを知り、これは自分が住んでいる県なので、1度は飲んでみようと思い購入した。何でもこの「尽空」日本航空の国際線エグゼクティブクラス全路線に搭載されているとのことである。
 原料となるさつまいもは、鹿児島県産の黄金千貫を使用し、甕壷仕込みである。日本の代表となる芋焼酎、一体どんな味わいなんだろうか。開栓が楽しみとなった。年の瀬迫る、12月末になって開栓している。正直言って、本場鹿児島産でもなく、それほど知名度もない「尽空」に期待はしていなかった。しかし、ロックで味わってみて、その印象は誤りであった。旨いのである。また一杯、もう一杯と盃がすすむ。あっという間に4合瓶が空になってしまった。やはり、JALの国際線エグゼクティブクラスで提供される1品に選択されただけのことはあると納得した。口に含むとほのかに感じる芋の甘みと香りが広がる。アルコールの刺激感も感ずることなくのどを通っていく。甘さはほどよく、甘口と辛口の中間に位置するだろう。
香りやこくも堪能できる。いもいもした香りとまではいかないが、落ち着き清らかな香りである。なかなか秀逸である。これは、多くの皆さんにも味わっていただきたい1本である。同じ蔵が造る麦焼酎の「是空」「吾空」もどんな味わいなのか興味がわいてきた。
蔵本−西酒造株式会社  麹−米麹・白麹  常圧蒸留・無濾過
度数34度  原料−白豊 購入価格−\19,20(720ml)
購入年月 H19.6

蔵本−西酒造株式会社  麹−米麹・白麹  常圧蒸留・無濾過
度数34度  原料−紅東 購入価格−\19,20(720ml)
購入年月 H19.6

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蔵本−西酒造株式会社  麹−米麹・白麹  常圧蒸留・無濾過
度数34度  原料−綾紫 購入価格−\19,20(720ml)
購入年月 H19.3

 「宝山白豊」「宝山綾紫」「宝山紅東」のいわゆる情熱焼酎シリーズであり、どれも年に1度だけ6000本しか出荷されない。この情熱焼酎シリーズは全て、和水をせず、全て34度のまま出荷されている。
 さて、前割りしたものをいつものようにロックで味わった。3種の中にあっては、もっと芋の香りとこくを感じることが1本である。ふかし芋のような香りとこくが広がり、重厚な味わいである。3種の中では、芋本来の味わいを楽しめる1本である。 
 この「宝山 紅東」は、常圧単式蒸留で無濾過無調整で直詰め出荷した西酒造こだわりの1本で、年に1回の出荷である。原料であるサツマイモは、品名ともなっている「紅東」を使用している。この「紅東」は、果肉が黄色で表皮が濃紅色でそこからこの名がついているようだ。
 さて、34度なので「関平鉱泉水」であらかじめ前割りをしておいた。それをロックで味わった。

 
 口に含むと、特有の個性ある香りがする。ゆっくりのどを通すと、芋の香りが鼻腔に抜け、芋のほんのりとした甘みを感じる。無濾過なのでもっと濃厚な味を予想したが、それほど濃厚でなくどちらかというと、すっきりした感じを覚える。 
 「宝山 綾紫」はアヤムラサキを原料の芋とし、無調整、無濾過のままアルコール34%で出荷されている。これも34度なので前割りをしておいた。アヤムラサキを原料とする焼酎には「明るい農村 赤芋仕立て」が思いつく。「明るい農村 赤芋仕立て」は、とてもフルーティーで甘い焼酎であった。この「宝山綾紫」も甘い香りで華やいだものだろうと想像するが、実際はどうであろうか。
 
 ロックでいただいた。口に含み、のどを通すと甘く、果実系の香りがする。舌の上を転がしてもアルコールの刺激感はせず、甘さと相まって飲みやすい。予想どおり、甘くて果実を連想する香りである。情熱シリーズ3種の中にあっては、最も甘口で飲みやすい。焼酎になれていない方でも受け入れやすい1本であろう。
蔵本−新兵酒造株式会社  麹−米麹・黒麹  
原料−黄金千貫  購入価格−\2,000(720ml) 購入年月 H19.11

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 時々行く酒屋さんの大将の勧めで購入してみた。この「金計佐」(きんげさ)を造る「新平酒造株式会社」の創業は明治29年で100年以上の歴史と伝統をもつ蔵である。銘柄となっている「金計佐」は創業者の名前だそうである。「森伊蔵」も創業者の氏名を銘柄名としている。創業者の名前を銘柄に使うということは、その蔵の名誉を一心に背負い世にアピールしていると考える。それだけ、蔵本も自信をもって世に送りだしたものであろう。
 さて、この「金計佐」明治時代の焼酎造りそのままで、かめで仕込み、錫蛇管の木樽蒸留器、かめ貯蔵で造られている。この製法は「萬膳」「錫釜」と同じである。萬膳は独特の香りとしっとりとした印象であったが、この「金計佐」はどうであろうか。開栓が待ち遠しい。
 今日は、体が冷えて食卓に着いたのでお湯割りでいただいた。お湯割りでいただくと、芋のやさしい香りと甘みが口の中に広がり、鼻から抜けてくる。お湯で温められているにもかかわらずアルコールのつんとする刺激がない。これは、旨い。お湯割りをこのまない私だが、この1本は、お湯割りで旨くいただけた。これは「萬膳」「萬年」以来である。
 今日はロックで味わった。口に含んでもアルコールの刺激感がなく、ほんのりとした甘さと独特の香りを感じる。この香りは、木樽蒸留からくるものなのか、森林の中で深呼吸をしたような時に感じるような香りである。ロックでは、お湯割りより、すっきりとキリッとした印象である。
この「金計佐」私的には、ほくほくのお芋の香りと甘さを堪能できるのお湯割りを勧めたい。