ルーフガードは、瓦・煉瓦・石材・漆喰･中塗壁・コンクリート等の防水・劣化防止・耐久性向上を実現するシリカ系無機浸透性反応溶剤です。
平成12年より、多くの文化財の補修工事で採用されています。

ルーフガードは、１液（強化剤）と２液（保護剤）の異なる溶剤で構成されています。 塗布表面に被膜を構成せず、毛細管・細孔から浸透する劣化の誘因となる自由水の浸透防止機能と、 温度・湿度変化に伴う水蒸気・大気の吸排気機能との相反する２つの機能により、 建材内部を表面乾燥飽和状態に維持することで劣化防止・耐久性向上を実現します。

１液は珪素と金属イオンの化合体を主成分とする水溶性溶剤です。 水溶性の特性を生かして建材内部の自由水・ 付着水と適宜反応を繰り返し内部へ浸透します。 内部の水と反応する時に金属イオンを構成組織の接合部に放出し、 組織の個結力を緊密にすることにより強度を上昇させます。

２液はシランと多水素化珪素を主成分とするアルコール溶剤です。 ２液反応により建材内部の細孔空隙壁面を覆ったシリカ膜は、 壁面を不活性化して自由水の浸透を防止します。 また一方では空気・水蒸気の通過を妨げず、 建材内部を常に表面乾燥飽和状態に維持して、 １液で生じた耐久性因子を保護します。